【Study Diesel】② 圧縮着火と拡散燃焼

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おはようございます。こんにちは。こんばんは。
グラシアです。

今般、国内でも徐々にシェアを伸ばしているクリーンディーゼル。新世代の内燃機関であるディーゼルエンジンを徹底的に解剖して行きます。今回は基本の基本、「圧縮着火」と「拡散燃焼」です。



※当ブログ内容はあくまで個人の主観に基づくものであることご了承ください。
ご理解頂ける方は続きをどうぞ( ´ ▽ ` )


ガソリン・ディーゼルエンジン等、自動車用エンジンのほとんどは吸気・圧縮・燃焼・排気の4つの行程を繰り返しています。これを4ストローク(サイクル)エンジンと呼び、鉄道車両や発電機、航空機や農業機械など広く普及しています。行程は一緒でも、吸気から排気に至るまでガソリンとディーゼルでは方法が違います。今回は圧縮と燃焼部分に焦点を当てていこうと思います。



圧縮着火

圧縮着火はガソリンエンジンの燃焼行程と比較するとわかりやすいです。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンは、燃料と空気を混合するタイミングと、混合気を爆発させる方法に違いがあります。ディーゼルエンジンは予め空気のみを燃焼室に送り込んで圧縮し、その後インジェクターと呼ばれる装置から燃料を直接燃焼室内に高圧噴射し混合します。燃料は,燃料噴射ノズルから噴射することで数十μm 程度に微粒化され,空気との拡散・混合と表面積の増加による蒸発が促進され、空気の圧縮熱で自然発火します。これに対してガソリンエンジンは、先にガソリンと空気を混合して燃焼室に送り込み圧縮します。この圧縮した混合気にスパークプラグで点火します。
(最近の直噴エンジンでは燃料を燃焼室に直接噴射する方式をとっていますが、結果的には予混合火花点火です。)

ディーゼルエンジンはピストンで空気を軽油の発火点以上に圧縮加熱し、そこに液体燃料を噴射して自己発火、これによって生じた燃焼ガスの膨張でピストンを押し戻します。この行程からディーゼルエンジンは「圧縮着火拡散燃焼機関」と呼ばれます。

●空気のみを圧縮して高温にして、そこに燃料を直接噴射して着火→爆発させるのがディーゼルエンジン
●圧縮した空気+ガソリンの混合気スパークプラグで点火→爆発させるのがガソリンエンジン

というわけですね。




拡散燃焼

拡散燃焼とは、燃焼の維持に必要な酸素が炎の外から拡散によって入ってくる形式をいい、ディーゼルエンジンは噴霧燃焼における液滴の拡散燃焼です。燃焼室内の圧縮加熱した空気に液体燃料を噴射すると、複数の微細な液滴が蒸発しながら、個別に表面の拡散域が燃えやすくなり、自己発火と拡散燃焼を繰り返し、隣の液滴に燃え拡がります。高圧になるほど熱拡散率と物質拡散係数も減少するため、燃え拡がり速度に限界があります。

ディーゼルエンジンでは、燃料をシリンダー内に噴射した場合、インジェクター出口では燃料が100%であり、十分離れた部分では空気が100%ということになります。従って、拡散燃焼は燃料と空気の境界で両者が混合することで発生します。つまり、ガソリンエンジンでいうスパークプラグを起点とする火炎面の伝播はありません。

噴射・微粒化した燃料は、次の4つの過程を経て燃焼されます。
1.  着火遅れ期間:噴射した燃料が気化し、空気と混合する期間であり、物理的遅れ(噴射直後の微粒 化・拡散・混合)と科学的遅れ(燃料自身の着火性)によって決まります。
2.  無制御燃焼期間:燃料の酸化反応が起こり始め、燃焼室内の最も条件の良い部分で自然着火し、それまで噴射されていた燃料が一気に燃焼する期間です。
3.  制御燃焼期間:引き続き噴射された燃料が燃焼する期間です。燃料噴射量によって燃焼を制御することが可能。
4.  後燃え期間:燃料噴射終了後に、未燃燃料が燃焼する期間です。

身近な拡散燃焼をあげると、ろうそくやライターの燃焼はディーゼルエンジンのそれとは少し違いますが基本的には同じ拡散燃焼です。
ろうそくの炎には燃え方から3つの部分に分けられ、内側から炎心・内炎・外炎とがあります。
炎心はろうそくの芯の周りでまだ十分に燃えず気体が残っており、最も暗く最も温度の低い部分です。内炎は炎心の外側でロウの気体が不完全に燃えている部分を言います。内炎は完全に燃え切らない炭素が熱せられて赤くなるため、一番明るく輝いています。外炎はロウの気体が空気中の酸素と結びつき完全燃焼するため、一番温度が高くなっています(外炎は殆ど色がありません)。

炎心で不完全燃焼により発生するススが、ディーゼルエンジンの燃焼室内で発生するPMに当たります。試しにストロー状の耐熱ガラスをロウソクの炎心部分に差すとススが昇ってきます。不均一な燃焼形態では、希薄燃焼部分でNOx、過濃燃焼部分でPMが発生します。ちなみにロウソクは密閉空間での燃焼ではないため希薄燃焼は起り得ず、NOxが発生することはありません。



まとめ

如何でしたでしょうか?専門用語がたくさん出てきてわかりにくい部分もあったかと思いますが、圧縮着火と拡散燃焼はディーゼルエンジンを理解する上で基本的かつ重要な部分になってきますので是非読み込んで頂きたいところですね。笑
何か質問などございましたら、可能な限りお答えしますので気兼ねなくお訪ねください(^ ^)



それでは今回はこの辺りでお暇しますね。
ありがとうございました。

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